電話でのクレーム対応、4つのポイント

01なぜクレームが発生するのか

ビジネスにおいて避けがたいものが「クレーム」です。私たちは日々電話に応対する仕事をこなしていますので、中にはクレームの電話を受けることもあります。そこで今回は、「電話でのクレーム対応のポイント」を見ていきます。

まずはクレームがなぜ発生するのかということについて。クレーム電話の内容はその時々によって異なりますが、大きくは次の3つに分けることができます。

(1)商品に対するクレーム

(2)人(スタッフ)に対するクレーム

(3)不当なクレーム

(1)は、商品に不良品などが発生した場合に起こるクレームです。(2)は、特に飲食店や小売店に多いものですが、スタッフの態度が悪かったり、満足できるサービスを受けられなかったときに起こるクレームです。(3)は、いわゆるクレーマーと呼ばれる人のことで、企業側に非がない、あるいは苦情を言うほどのことでもなくとも粗を探してクレーム電話をかけ、ストレスの発散に用いたり、ときには金品を請求するなど、不当な要求をしてくることもあります。

どのようなクレームであっても、放置すると後々大きなダメージにつながってしまう可能性もあります。そうならないために、次の項目よりクレーム対応のポイントを紹介していきます。

02ポイント1:クレーム電話は貴重な意見だということを理解する

きっと、クレーム電話が好きだという人はいないでしょう。しかし、実はクレームというものは非常に貴重なものなのです。なぜならば、クレームとは、お客様が普段は思わないようなことに思い至り、我慢の限界を超えた末に出てくる言葉だからです。

もちろんそうした思いを抱かせたこと、クレーム電話に至らせたことはしっかりと謝罪し、再発防止に務めなくてはなりませんが、そうしたクレーム電話には、製品やサービスを改善・向上させるためのヒントが隠されているのです。

ここに気づくことができると、クレームをぞんざいに扱ったりせず、真摯に向き合い、またお客様目線に立って物事を考えていくことができるでしょう。

03ポイント2:お客様の心情を理解するように努める

クレーム対応で重要なのは、お客様の心情を理解することです。多くの場合、お客様はかけたくてクレーム電話をかけているわけではなく、解決策が見つからず、最後の手段として電話をしてきています。ですから、そうした心情を理解した上で、「お客様の話を聴く」姿勢をとるようにすべきでしょう。

クレーム電話を受けていると、事実を確認することや、問題の解決に急ぐあまり、話の腰を折ってしまったり、聞きたいことばかりを聞いてしまうということがありますが、そうした対応ではお客様の気持ちに寄り添うことはできません。それどころか、そうした態度が快く思われず、二次的なクレームに発展してしまう危険性すらあります。そのため、「お客様の心情を理解して寄り添う」ことを意識し、クレーム対応の中でも信頼関係を築いていくことを心がけましょう。

04ポイント3:落とし所をつける

上にも書いたように、クレーム電話に対応する際には共感が非常に重要です。その一方で、担当者でないとわからない、詳しく調べてみないとわからないということもあり、回答したくともすぐには回答できないというケースもあります。そのことを正直に伝えて納得いただけるお客様であれば問題はありませんが、そうではなく早急に答えを求めるお客様の場合、落とし所をつけることが非常に重要になります。

そのためには、相手の立場に立ち、共感し、気持ちを理解していると伝えることが重要です。その上で懇切丁寧に事情を説明し、時間を区切って折り返しの電話をすることを提案するなどして、お客様を納得させるのです。

納得をいただいた上で時間をおくと、クレーム電話をかけてきた人も、気持ちが落ち着き、頭が冷え、冷静にコミュニケーションをとれるようになります。

05ポイント4:自分が悪いわけではないという気持ちを持つ

最後のポイントは「自分が悪いわけではないという気持ちを持つ」ということです。こう聞くと開き直っているようにも感じるかもしれませんが、実際のところ、ある種の開き直りが必要なのです。

というのも、クレーム電話をかけてくる方は不満や怒りによって大声を発したり、激しい口調で話す方も少なくありません。そうした勢いに押されると反射的に謝ってしまったり、悪いかどうかもわからない状況のまま非を認めてしまったりすることがあります。しかし、むやみにそうした返答をすると、会社に無用な不利益を生じさせてしまうことがあるのです。

そのため、真摯な気持ちを持ちながらも、「自分が悪いわけではない」「実際に暴力を受けるわけではない」というように割り切った対応をすることで、客観的かつ冷静な対応を取れるようになるでしょう。

このように、クレーム対応には幾つかのコツがあります。真摯な気持ちは忘れず、相手の気持ちを理解し、それでも冷静に対応するように努めていきましょう。




以上が、私たちが考える「電話でのクレーム対応のポイント」です。こうしたことについて、研修を通して私たちは学び、その術を身に着けていきます。当社ではクレーム処理を行えるわけではありませんが、今回紹介したようなポイントを押さえた上で、電話を掛けてきた方が何に対してご不満を持っているのかを伺い、その内容をお客様にご報告することは可能です。クレームは迅速かつ的確に対応すれば、企業イメージを好転させることもできますので、電話代行サービスを選ぶ際には、こうしたノウハウを持ったサービスを選定することをお勧めします。

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