起業には必須の「固定電話」。そのメリットとデメリット
01起業をするのに固定電話が必要な理由
現代は1人が1台、携帯電話やスマートフォンを持つ時代になり、固定電話を持っていないという家庭も多くなってきています。実際、総務省が毎年発表する「通信利用動向調査」の平成29年版によると、固定電話の保有率は年々下がってきており、平成29年にはスマートフォンを保有している世帯の割合が、固定電話・パソコンを保有している世帯の割合を上回ったという調査結果が出ています(参考:http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/data/180525_1.pdf。
だからといって、固定電話が人々に必要とされないサービスになっているわけではありません。ビジネスの世界、特にこれから起業をしようと考えている方には、固定電話を持つことをおすすめしたいと思います。それは、次のような理由からです。
●携帯番号を変更する場合、登記の変更も必要になる
今は固定電話ではなく携帯電話の番号でも法人登記をすることができます。ですから、固定電話を持たなくても起業することはできます。
一見便利な時代になったと思われるかもしれませんが、ここには落とし穴があります。それは登記した電話番号が変わると、その都度書類を提出する必要があることです。もちろん固定電話であってもそれは同じですが、固定電話よりも携帯電話の方が番号を変更する頻度が多いので、そうしたリスクを低くするためにも、固定電話で登記をした方がいいと言えるでしょう。
その他にも、携帯電話だけでビジネスを行っていると、電話番号を変更した際に顧客に連絡がつかなくなり、ビジネスチャンスを失うというリスクもあります。ですから、リスクマネジメントの意味でも、携帯電話だけではなく固定電話も持っておいた方がいいと言えるでしょう。
●プライベートやプライバシーの観点でリスクがある
ビジネス用の携帯電話とプライベート用の携帯電話を分けられるようであればいいものの、そうではない場合、いつ何時仕事の電話がかかってくるかわからない状況を作り出すことになります。そうするとプライベートがなくなってしまうことにもなりかねません。
また、ビジネス用のホームページに携帯番号を記載すると、それは世界中の人にあなたの携帯番号が知られることを意味します。個人情報を保護する意味でも、それはおすすめできません。
●信用度を高める
もっとも大きな理由が、固定電話を持つことはビジネス的な信用度を高めることにつながるという点です。
携帯電話やスマートフォンが普及したからといって、名刺に携帯番号しか載っていない場合、「電話に出てくれるのだろうか」「ちゃんとした会社なのか」「詐欺ではないか」「固定電話の費用も払えないほど困窮しているのか」など、あらぬ心配や不安を与えてしまう可能性があるのです。
以前から付き合いのある取引先であればこうした点は特に気にしないかもしれませんが、初めての取引をする顧客の場合、こうした思いを抱く可能性は高いでしょう。また、ホームページから顧客を募るようなビジネスモデルの場合、連絡先が携帯番号だと、顧客は電話がかけづらく、ビジネスチャンスを逃してしまいかねません。
このような理由から、ビジネスにおいては固定電話が必要であると考えられます。もちろん、起業してからある程度の年数が経ち、携帯電話だけでも不利益が生じないと判断したならば、携帯電話だけで活動してもいいでしょう。ただ、特に信用度の低い起業間近の頃は、固定電話を持つことをおすすめしたいと思います。
02固定電話のデメリット
一方で固定電話には次のようなデメリットもあります。
●開通や維持にコストがかかる
当然、固定電話を持つには開通工事が必要ですし、月々の電話代もかかりますので、その分のコストが必要になってきます。また、社員が増えてその分の電話機を追加する場合も費用がかかるため、事業規模の拡大に伴って通信費が増えて行く可能性があります。
●営業電話が増える
自社のホームページを持ち、そこに電話番号を掲載している場合、営業電話がかかってくる可能性が高まります。営業電話の本数が増えると業務に支障をきたしてしまうこともあります。
●転送サービスなどを使わないと外出中に電話に出ることができない
外出中は固定電話に出ることはできないため、場合によってはビジネスチャンスを逃すこともあります。そうしたリスクを回避するために、固定電話にかかってきた電話を携帯電話やスマートフォンに転送するサービスがありますが、これは別途登録をしなくてはなりませんし、その分の費用もかかります。さらに、携帯電話への転送サービスを利用していても、会議中や電車・車での移動中は電話に出ることができません。
03e秘書なら固定電話のデメリットを解決できる
ここまで固定電話を持つことのメリットとデメリットについて紹介してきましたが、e秘書のような電話代行サービスを活用すれば、ここで挙げたようなデメリットはほぼ解決することができるのです。
まずコストという点については、e秘書の場合、もっとも基本的なコースの料金は月額1万円からご利用いただけます。電話を受けたオペレーターは、その内容をメールでお客様に報告をしますので、興味のない営業電話などは放っておけばいいですし、優先度の高い電話であれば、お客様がすぐに対応することができます。さらにe秘書には「取次転送(逆転送サービス)」というサービスがあります。これはお客様に掛かってきた電話を一度切断することなくお客様に転送することで、外出中であっても、まるで社内にいるかのようにおつなぎするサービスです。このサービスを使えば電話を掛けた相手の方の安心度は上がりますし、電話の内容によって切り分けをしたり、スケジュールを把握した上で臨機応変に接続することも可能ですので、様々なシーンでご活用いただくことができます。
電話代行サービスにはこうしたメリットやサービスがありますので、固定電話を持ったお客様は、ぜひ電話代行サービスのご利用を検討してみてください。